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【医師執筆】産後うつとは?育児ノイローゼとは?気になる症状チェックリスト
公開日 2021年05月27日
更新日 2022年03月04日
産後うつ、育児ノイローゼはご存知ですか。
その言葉を聞いたことがある方がほとんどだと思います。しかしその違いはご存知でしょうか。
今回は、そんな産後うつと育児ノイローゼについて、気になる症状チェックリストや予防方法までご紹介いたします。
それぞれの原因に違いがあるといわれています。
ただし産後うつと育児ノイローゼの明確な定義がないため、これらの違いは医師の考え方によって異なり、産後うつ、育児ノイローゼを別のものとする意見もあれば、同じものという意見もあります。
育児ノイローゼを「育児不安」といった不安定な精神的状態の総称ととらえる見方もあります。
また、産後に関するうつ症状全般を産後うつととらえる見方もあります。
などがあります。
産後3か月以内に発症することが多く、ホルモンの状態が落ち着いてくる1年以内に症状がおちついてくるといわれています。
産後うつは、およそ10%の罹患率のため、10人に1~2人の割合で起きるといわれています。つまり誰がなってもおかしくない、とても身近なものです。
産後うつを発症しやすい要因としては、
などがあります。
これらがホルモンバランスの変化著しい産後の体に影響し、産後うつの発症につながります。
をさします。
しかし、医学的な病名ではありません。「育児うつ」「育児不安」「育児ストレス」などと呼ばれることもあります。
育児ノイローゼの症状はさまざまあり、人によって異なります。
「子どもを可愛く思えない」「子どもといるとイライラする」など、子ども対する感情だけでなく、眠れない、気力がないなど、肉体的、精神的な症状もあるのです。
しかしこれらの症状があっても、自覚していない人が多いのが現状といわれ、7割以上の母親が、何かしら子育てに対して不安や負担を感じている、育児ノイローゼの予備軍ともいえるという見方もあります。
産後うつと育児ノイローゼについて、病院で用いられているチェックリスト、また育児ノイローゼの症状についてご紹介いたします。
以下の質問項目は「エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)」を参考に作成したチェックリストで、10項目につき過去7日間に感じたことにもっとも近い答えを程度の大きさを
の4段階のうちから選びましょう。
「産後うつ」チェックリスト
各項目の点数の合計が9点以上の場合に、「うつ病の可能性が高い」とされます。
8点以下だからといって、うつ病ではないというわけではありません。
産後うつは急激に症状が悪化することもあります。当てはまる項目が多い場合には医師に相談しましょう。
育児ノイローゼの代表的な症状には以下のようなものです。
一つでも当てはまる場合は、一人で抱え込まず、お早めに医師にご相談ください。
夜泣きや母乳をあげるために睡眠不足が続くと、産後うつや育児ノイローゼを発症しやすくなります。
心や体をしっかり休める時間をできるだけ作るようにしましょう。
パートナーや家族に頼れない場合でも、産褥シッターや一時保育・ベビーシッターなど外注することもできます。
パートナーや家族に育児・家事分担を相談しましょう。難しい場合はベビーシッターなどの情報を調べたりして登録するなど、困ったときやいざという時には利用できるよう準備しておきましょう。
産後うつ・育児ノイローゼから守る!
まず産後うつや育児ノイローゼについて正しい知識をえること、産後の状態に対して理解をすることが重要です。
その上で育児とママの精神面をサポートをし、話を聞いてあげて寄り添うようにしましょう。
ほとんどの育児が母親でなくてもできることです。家族にも、積極的に育児に参加してもらうようにしましょう。
また産後は自分を責める気持ちが大きくなることがあるため、「頑張って」というようなプレッシャーになる言葉は使うことを避けましょう。夫婦間ではおろそかにしてしまい がちな「ありがとう」という基本的な感謝の言葉や、優しい言葉を掛けてあげるだけで気持ちが晴れることもあるでしょう。
産後うつと育児ノイローゼについて、病院で目安とされるのが、「エジンバラ産後うつ病質問票」です。これらの項目を踏まえ、医師による問診等が行われます。
産後うつはパートナーや家族の理解次第で、発症を防ぐことができます。産後は無理をせずできるだけ休むようにし、育児を一人で抱え込まないようにしましょう。
産後うつは早期の発見と治療が必要です。必ず一人で抱え込まず、少しでも心配な場合は医師に相談して下さい。
目次
産後うつ、育児ノイローゼの違いとは
産後うつ、育児ノイローゼの違いは何でしょうか。それぞれの原因に違いがあるといわれています。
産後うつは分娩を機としてホルモンバランスが急激に変化することで症状があらわれます。
育児ノイローゼは育児ストレスにより精神的に追い詰められている状態になることで症状があらわれます。
ただし産後うつと育児ノイローゼの明確な定義がないため、これらの違いは医師の考え方によって異なり、産後うつ、育児ノイローゼを別のものとする意見もあれば、同じものという意見もあります。
育児ノイローゼを「育児不安」といった不安定な精神的状態の総称ととらえる見方もあります。
また、産後に関するうつ症状全般を産後うつととらえる見方もあります。
産後うつとは?
産後うつの具体的な症状には、- ・極端に気分が落ち込んでしまう
- ・涙が止まらない
- ・自分を責めてしまう
- ・自己評価の低下
などがあります。
産後3か月以内に発症することが多く、ホルモンの状態が落ち着いてくる1年以内に症状がおちついてくるといわれています。
産後うつは、およそ10%の罹患率のため、10人に1~2人の割合で起きるといわれています。つまり誰がなってもおかしくない、とても身近なものです。
産後うつを発症しやすい要因としては、
- ・うつ病の既往
- ・妊娠中のうつ症状
- ・家庭内暴力
- ・望まない妊娠
- ・周りのサポートが得られないという育児環境
などがあります。
これらがホルモンバランスの変化著しい産後の体に影響し、産後うつの発症につながります。
育児ノイローゼとは?
育児ノイローゼとは、子育てに伴うストレスや環境の変化などによって表れる抑うつ、不安、イライラ、不眠などの精神神経症状
をさします。
しかし、医学的な病名ではありません。「育児うつ」「育児不安」「育児ストレス」などと呼ばれることもあります。
育児ノイローゼの症状はさまざまあり、人によって異なります。
「子どもを可愛く思えない」「子どもといるとイライラする」など、子ども対する感情だけでなく、眠れない、気力がないなど、肉体的、精神的な症状もあるのです。
しかしこれらの症状があっても、自覚していない人が多いのが現状といわれ、7割以上の母親が、何かしら子育てに対して不安や負担を感じている、育児ノイローゼの予備軍ともいえるという見方もあります。
こんな症状ありませんか?
では、具体的にどのような症状がある場合、医師に相談しなければならないのでしょうか。産後うつと育児ノイローゼについて、病院で用いられているチェックリスト、また育児ノイローゼの症状についてご紹介いたします。
「産後うつ」チェックリスト
産後うつのスクリーニングにつかわれている「エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)」があります。イギリスの精神科医が開発したもので、日本だけでなく海外でも広くつかわれている質問票です。以下の質問項目は「エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)」を参考に作成したチェックリストで、10項目につき過去7日間に感じたことにもっとも近い答えを程度の大きさを
あてはまる
ややあてはまる
どちらかというとあてはまらない
まったくあてはまらない
ややあてはまる
どちらかというとあてはまらない
まったくあてはまらない
の4段階のうちから選びましょう。
「産後うつ」チェックリスト
(エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)参考)
-
①
- 笑うことができず、おもしろいと感じることが減った
- 物事を楽しみにして待つことがなくなった
- 物事がうまくいかないとき、自分を不必要に責めた
- はっきりした理由もないのに不安になったり心配したりするようになった
- はっきりした理由もないのに恐怖に襲われた
- することがたくさんあって大変だった
- 不幸せな気分だったので、眠りにくかった
- 悲しくなったり、惨めになったりした
- 不幸せな気分だったので、泣いていた
- 自分自身を傷つけるという考えが浮かんできた
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
あてはまる | 3点 |
---|---|
ややあてはまる | 2点 |
どちらかというとあてはまらない | 1点 |
まったくあてはまらない | 0点 |
各項目の点数の合計が9点以上の場合に、「うつ病の可能性が高い」とされます。
8点以下だからといって、うつ病ではないというわけではありません。
産後うつは急激に症状が悪化することもあります。当てはまる項目が多い場合には医師に相談しましょう。
「育児ノイローゼ」チェックリスト
真面目で努力家、几帳面で完璧を求めるタイプ、ストレスの発散が上手にできないひとはノイローゼになりやすい傾向にあります。育児ノイローゼの代表的な症状には以下のようなものです。
- ・子どもがかわいく思えない
- ・イライラが止まらない
- ・よく眠れない、寝付きが悪い
- ・家事がうまくできなくなってきた
- ・何に対してもやる気が起きない
- ・人と会いたいと思えない
- ・趣味が楽しいと思えない
一つでも当てはまる場合は、一人で抱え込まず、お早めに医師にご相談ください。
産後うつ・育児ノイローゼの予防法
産後はとにかく休む
産後は無理をせずできるだけ休むようにしましょう。夜泣きや母乳をあげるために睡眠不足が続くと、産後うつや育児ノイローゼを発症しやすくなります。
心や体をしっかり休める時間をできるだけ作るようにしましょう。
育児は人に頼る
できるだけ一人で育児を抱え込むのではなく、人に頼る様にしましょう。パートナーや家族に頼れない場合でも、産褥シッターや一時保育・ベビーシッターなど外注することもできます。
パートナーや家族に育児・家事分担を相談しましょう。難しい場合はベビーシッターなどの情報を調べたりして登録するなど、困ったときやいざという時には利用できるよう準備しておきましょう。
産後うつ・育児ノイローゼから守る!
パートナーに出来ること
まず産後うつや育児ノイローゼについて正しい知識をえること、産後の状態に対して理解をすることが重要です。その上で育児とママの精神面をサポートをし、話を聞いてあげて寄り添うようにしましょう。
ほとんどの育児が母親でなくてもできることです。家族にも、積極的に育児に参加してもらうようにしましょう。
また産後は自分を責める気持ちが大きくなることがあるため、「頑張って」というようなプレッシャーになる言葉は使うことを避けましょう。夫婦間ではおろそかにしてしまい がちな「ありがとう」という基本的な感謝の言葉や、優しい言葉を掛けてあげるだけで気持ちが晴れることもあるでしょう。
まとめ
育児ノイローゼは育児ストレスからの症状、産後うつは産後のホルモンバランスの崩れを原因とする症状という点で異なるとされていますが、医師によっては区別しない場合もあります。産後うつと育児ノイローゼについて、病院で目安とされるのが、「エジンバラ産後うつ病質問票」です。これらの項目を踏まえ、医師による問診等が行われます。
産後うつはパートナーや家族の理解次第で、発症を防ぐことができます。産後は無理をせずできるだけ休むようにし、育児を一人で抱え込まないようにしましょう。
産後うつは早期の発見と治療が必要です。必ず一人で抱え込まず、少しでも心配な場合は医師に相談して下さい。
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