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赤ちゃんの黄昏泣きとは?いつから?夕方泣き止まない原因と対処法

赤ちゃんの黄昏泣きとは?いつから?夕方泣き止まない原因と対処法

赤ちゃんが夕方になるとぐずりだす。それは黄昏泣き(たそがれなき)かもしれません。
『黄昏泣き』とは聞いたことあるけど、何が原因なのでしょうか?夕方はご飯を作る時間帯でもあるため、ぐずりだしたら大変です。対処法や対策があれば実践したいですよね。
何で泣いてるの?いつ頃から始まるの?対処法はあるの?対策はできる?そんなお悩みをお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。

赤ちゃんの黄昏泣き(たそがれなき)とは?

赤ちゃんが理由もなくぐずりだすことを「黄昏泣き(たそがれなき)」といい、別名「コリック」「夕暮れ泣き」とも呼ばれます。
夕方頃の黄昏時に赤ちゃんがぐずりはじめることから由来しているといわれています。
一週間で3日以上泣き続ける場合、黄昏泣きといえます。
1日に3時間以上泣き続け、夕方から夜中にかけて泣く子もいます。
男女関係なく約5分の1の確率で現れ、母乳育児であるかミルク育児であるかは関係ありません。

黄昏泣きの時期は?

黄昏泣きの時期は、生後2週間~4週間の間に昼夜問わず始まり、ピークは生後2か月~生後3か月だといわれています。
黄昏泣きが現れても、多くの場合は1か月や2か月で落ち着くことがほとんどです。

黄昏泣きの赤ちゃんはどんなふうに泣くの?

ただぐずるイメージが強いかもしれませんが、黄昏泣きの泣き方は激しいことがほとんどです。
・背中を反らせて泣く
・顔を真っ赤にして泣く
・こぶしを握って泣く
・手足をバタバタさせて泣く
など
初めてみるときは心配になるような泣き方をします。

赤ちゃんの黄昏泣きの原因

赤ちゃんの黄昏泣きの原因

黄昏泣きの原因ははっきりとはわかっていません。現在のところ次のような理由が考えられています。詳しく見ていきましょう。

● 不快(吐きそう・胃酸の逆流)
産まれたばかりの赤ちゃんは消化器官が未発達で、飲んだ母乳やミルクを大量に戻すときがあります。 寝ている姿勢だと吐きたい不快感に襲われて泣いている可能性があります。 また、胃酸が逆流している場合も同じ状態です。

● お腹にガスが溜まっている
母乳やミルクを飲んだ後、うまくゲップやおならを出せていないとお腹が張ることがあります。お腹に溜まったガスが原因で泣いているとも考えられます。

● 1日にたくさんの刺激を受けて疲れている
赤ちゃんは、何もかもが新しい経験です。さらに一日に処理できる情報量がとても少ないため、いろいろな刺激を受けると夕方には疲れて泣き出してしまう場合があります。

● タバコの煙を吸ってしまった
黄昏泣き(コリック)の原因の1つとして、受動喫煙があげられています。 家族の中に喫煙者がいる場合、外で吸ってもらうか、換気扇のそばで吸うように心がけ、絶対に赤ちゃんのいる部屋では吸わないようにしましょう。

● 母乳やミルクの成分による食物アレルギー
まれに母乳やミルクに含まれる成分が原因でアレルギーを発症する場合があります。 母乳やミルクを飲んだ後に泣き出すことがないか、気を付けて見守りましょう。

● 不安
夕方になると外がだんだんと暗くなってきて、赤ちゃんの不安感が増してくる時間帯でもあります。漠然とした不安が原因で泣いていることもあります。

黄昏泣きのはっきりとした原因は不明でも、これだけのことが考えられています。

泣き止まない赤ちゃんの黄昏泣きの対処法

泣き止まない赤ちゃんの黄昏泣きの対処法

黄昏泣きの対処法はいくつかあります。

〇 ゆらゆらと前後左右に揺れる

赤ちゃんは、揺れが心地いいと感じる子が多いため、抱っこして前後左右に優しく揺れてみましょう。

〇 おしゃぶりやお気に入りのおもちゃを与える

おしゃぶりを使う子にはおしゃぶりを与えてみましょう。
中には全くおしゃぶりを使ってくれない子もいます。そういう子にはお気に入りのおもちゃを与えてみましょう。目の前でガラガラを鳴らしてあげるのも効果的です。
赤ちゃんの気を紛らしてあげましょう。

〇 散歩に出かける

ベビーカーでも抱っこでも構いません。
散歩に出かけて外の空気を吸わせてあげることで落ち着きます。ベビーカーの振動や、抱っこでのママとの密着で安心します。

〇 赤ちゃんの背中をさすってあげる

消化不良を起こしているか、胃酸が逆流している原因が考えられる場合は、背中をさすってあげると落ち着きます。

〇 ゲップかおならを出させる

ガスが溜まってお腹が張っていることが考えられる場合は、ゲップかおならを数回出してあげましょう。
ゲップを出す場合には背中をトントンと叩き、おならをさせる場合にはお腹をマッサージしたり、腸を動かすように体操をさせてあげたりしましょう。

〇 雑音や音楽を聞かせる

普段赤ちゃんが聞いている音・聞き慣れている音を聞かせてあげると落ち着きます。掃除機や扇風機、おもちゃのメロディや、普段ママが聞いている音楽などです。
また、袋を丸めたクシャクシャとした音は、お腹の中にいた時の音と似ているため、落ち着きやすくなります。
妊娠中に聞いていた音楽や絵本などを聞かせてあげるのも効果的です。

〇 おんぶ紐で家事をする

黄昏泣きが現れる時間帯(夕方頃)には、ママはとても忙しい時間ですよね。
おんぶをしながら、「今ご飯作ってるからね。」などと話しかけてあげると赤ちゃんも安心します。おんぶだとママの心音も聞こえるので安心し、気が付いたら寝ていることもあるでしょう。

〇 お風呂に入れる

ぐずりだしたなと思ったら、お風呂に入れるのもひとつの対処法です。
体もさっぱりしますし、お風呂が好きな子は気分転換にもなりますね。決まった時間に入れていたり、お風呂はパパが入れる家庭もあるかもしれませんが、黄昏泣きの期間だけは時間をずらすなどの工夫をおすすめします。

〇 テレビをつける

雑音を聞かせることと少し似ていますが、夕方、不安感が増してくる時間帯のため、暗くなってきたらテレビをつけてみましょう。
ママがいつも見ているニュース番組でもいいですし、夕方の教育番組でもなんでもかまいません。テレビから明るい音や人の声が聞こえると安心する子もいます。

〇 おくるみにくるむ

おくるみに寝かせて少し体をきつめに包むことを「スウォドリング」といいます。
窮屈そうに見えますが、おなかの中にいた時のことを思い出して落ち着いて眠ることができます。
赤ちゃんはモロー反射により自分の手足がビクッ!っとしたことに驚き、起きてしまい、またぐずることがあります。「スウォドリング」にすることで手足を動かせなくなり、モロー反射が起こることを防止します。丸まったような体勢で包んであげるのがポイントです。静かでも赤ちゃんの様子はしっかり確認してあげましょう。

スウォドリング

パパとママができる赤ちゃんの黄昏泣きの対策法

対処をする前にパパとママでできる対策もあります。

〇 スキンシップをたくさんとる

生後間もなくから、たくさん抱っこしてスキンシップをとることが、泣く時間を短くするといわれています。
抱き癖が付くなどと昔は言われていましたが、最近ではその心配はないという考えが主流です。たくさん抱っこしてあげましょう。

〇 上体を起こして授乳をする

上体を起こして授乳を行ったほうが、空気を飲み込みにくくなります。ガスが溜まりやすい子は試してみてください。

赤ちゃんの黄昏泣きはパパやママのストレスの一因となるかもしれません。 だからといってイライラして赤ちゃんを揺さぶると、虐待となりうる『揺さぶられっこ症候群(乳児揺さぶり症候群/乳幼児揺さぶられ症候群)』を引き起こす恐れがあります。
まずは親のストレスやイライラを軽減させましょう。
家族や周りの頼れる人に赤ちゃんのお世話をお願いして少し休むことも大切です。
また、SNSが発達している社会ですので、同じ境遇のママと共感したり、先輩ママからアドバイスをもらったりしてもいいですね。
黄昏泣きの時期は意外と短く、対処しているうちに気が付いたらなくなっていたということがあります。今だけだと割り切ってあやしてあげましょう。
また、黄昏泣きがひどいからといって、過度に不安になる必要はありません。産まれてきた赤ちゃんの約半分は黄昏泣きが現れるので、前向きな気持ちで乗り切りましょう。

パパとママができる赤ちゃんの黄昏泣きの対策法

この泣き方は異常?

黄昏泣きの泣き方は基本的には激しいものです。
しかし、普段と様子が違っているなと感じた場合には、かかりつけ医に相談する必要があります。
  • ・泣き声が甲高く、いつもと様子が違う
  • ・泣いているとき、唇や肌が青みがかっている
  • ・嘔吐を繰り返す、または体重が減ってきている
  • ・下痢や血便がある
  • ・食欲がない
  • ・おしっこの量が少ない
これらの症状は黄昏泣きではありません。少しでも異常を感じたら、すぐに病院を受診しましょう。

まとめ

今回は黄昏泣き/コリックについてまとめてきました。
赤ちゃんが激しく泣くとママが不安に思うのは当然です。黄昏泣きの多くは、理由もなく泣き続けているものなので、とにかく根気強くあやすことが重要となってきます。
おんぶをしながら家事をすると、腰や肩の大きな負担にもなります。赤ちゃんが落ち着いたら、一度おろしてストレッチなどをしましょう。
黄昏泣きは泣き声によって、ママのストレスも溜まりやすくなる時期です。赤ちゃんの心配ばかりでなく、自分の心身も気に留め、いたわりましょう。1人で抱え込まずに、思い切って周りに頼ることも大切です。