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幼稚園の入園願書の書き方|幼稚園が本当に知りたい事【志望動機・長所・短所・教育方針】

幼稚園の入園願書の書き方|幼稚園が本当に知りたい事【志望動機・長所・短所・教育方針】

幼稚園の願書には保護者が子どもをどんなふうに捉え、どのような育児観を持っているのか知らせる記入欄があるのをご存知でしょうか。
どのように書くの?正直に??何を書けばいいの?などと迷うママへ書き方のコツをご紹介します。

幼稚園の入園願書とは?

幼稚園に入園するときに必要な書類のひとつとして『願書』があります。これは幼稚園への入園を希望する意思を伝える書類となるので、必ず提出するものです。
家族構成や緊急連絡先、これまでの保育歴や、病歴など、集団生活を始めるにあたり幼稚園へ知らせておかなければならいことを記入します。
入園願書は、入園の選考の一つとして参考にされますし、入園が決まった際にはクラス分けをするための情報源となります。
入園願書の中でもどのような子育てをし、どんな子どもに育ってほしいかを記入する『子育てや育児の観点』=育児観についてはしっかりと見る園が多いようです。
親の考え方を見ることは子どもの姿をイメージすることになるためです。育児観を通して、様々な角度から観察されると思っても良いでしょう。
具体的にはどのようなことを記入するのでしょうか。

幼稚園はなぜ育児観を聞いてくる?園の知りたい事とは?

幼稚園が家庭の育児観を知りたい理由として、以下のような理由があるでしょう。

子育てを通してうかがえる親の人間性
家庭での過ごし方
子どもに対する理解
一般常識を持っているか

これらを知りたいため、入園願書には『子育てや育児の観点』の項目を設けている園が多いでしょう。
大げさか、控えめか、事実を伝えているどうかは、これまで多くの入園願書を見てきた園長をはじめとする職員はすぐにわかることです。
面接のときに深く質問をされても困ることが無いよう、正直に書くことを心がけましょう。

【入園願書】幼稚園の志望動機とは?

【入園願書】幼稚園の志望動機とは?

幼稚園の志望動機とは、なぜこの幼稚園に入りたいと思っているのかということを伝えるものです。
どこの幼稚園にも当てはまるような抽象的なことではなく、その園を良く知り、実際に見学に行ったり、公式ホームページを見たときなど、保護者と子どもが感じたことを志望動機にするとより伝わりやすくなるでしょう。
志望動機は、入園願書に書いてあっても、実際に面接では必ず質問される事柄です。
だからこそ、志望動機は自分の中で何度も考えて、咀嚼し、暗記してしまうくらいの気持ちで挑むことが大切ですね。しっかりと自分の気持ちと幼稚園に入りたい理由を考えておきましょう。
それでは次に、実際、どのようなことを書けばいいのか詳しく紹介していきます。

【入園願書記入欄】志望動機には何を書く?

幼稚園の志望動機は、園を見学した際に感じたことを通して、下記のようなことを書くと良いでしょう。

・なぜこの幼稚園でなければならなかったのか。ほかの幼稚園の印象とは違った良い点。
・幼稚園の教育方針と自分たちの育児観が同じだということ。
・この幼稚園に入園したら、どのようなことをしたいか。
・この幼稚園へ入園することでどんな希望を持てるか。
・親子で入園したいと思っている強い気持ちがあること。

幼稚園に対して感じた気持ちと、自分たちの考え方を寄り添わせながら、強く希望していることを前面に書くことで、気持ちが伝わりやすくなります。
きれいな単語や文章を並べ、例文のようにできあがっている志望動機ではなく、正直な自分の気持ちを言葉で具体的書きたいですね。多少不器用でも気持ちこもった文章は、必ず相手に伝わるはずです。
できれば幼稚園に見学へ行ったとき、他の人が見ていないような細やかなことや、自分自身の心に強く残った素敵なエピソードなど、より具体的な様子を見て感じたことを書くと相手の心にも残るでしょう。よく見ていてくれているなと感じてくれるかもしれません。
例えば、子どもと先生との関わりを見て感じたことなどはいかがでしょうか?

鼻水の出ているお子さんに、先生が膝をついて優しく拭いてあげていました。子どもと一緒に元気に遊んでいても、しっかりと子ども一人ひとりに目を配り、子どもの目線まで降りて関わる優しい姿を拝見し、この幼稚園にわが子を託したいと強く感じました。

喧嘩をしているお子さんの間に入った先生が、両方を無理に謝らせることなく、お互いの言い分をよく聞き、気持ちを代弁していました。子どもの気持ちをしっかり受け止める対応を見て、とても大切に関わってくださる幼稚園だと感じ、感動しました。ぜひわが子もこの幼稚園の先生方と一緒に過ごさせたいと、強く感じております。

普段の保育の中で園や先生方が大切にしているであろう関わりを、具体的にどう見てどう感じたのか、その結果、わが子もぜひお願いしたいと思った、というエピソードがあると、幼稚園側の心にも、入園をしたいという気持ちがしっかりと届くことでしょう。

【入園願書】子どもの長所や短所とは?

【入園願書】子どもの長所や短所とは?

幼稚園側は、クラス分けや担任決め、保育のねらいや目的を立てるために、子どもの性格を少しでも早く把握しておきたいものです。
また、親はどのように子どもをみているのか、ネガティブ・ポジティブ・楽観的・悲観的なのかを把握したいため、長所や短所の記入欄を設けます。
入学願書の長所・短所の欄から、親は日ごろから子どもの姿をよく見ているのか、一緒に遊んでいるかなど、様々な性格や普段の育児の姿を見ようとしています。
では、実際、長所と短所とはどう書けばいいの詳しく見ていきましょう。

【入園願書記入欄】長所・短所に書くべきこと!正直に書いてもいいの?

わが子の短所はすぐに思い浮かぶけれど、長所はなかなか思い浮かばない。そんな風に思う保護者の方がほとんどではないでしょうか。
よく耳にする子どもの短所といえば、泣き虫・頑固・人見知り・挨拶ができない・乱暴・物怖じする・わがままなどでしょう。
長所といえば、元気・明るい・体を動かすのが好きなど、子どもなら誰でも当てはまりそうですね。自分の子どもを褒めるようで、長所は特に書くことを迷いますね。
子どもの姿をそのまま短文で正直に書くのも良いのですが、より子どもの良い一面と家庭での関わり方が見えるよう、工夫してみましょう。

【入学願書】長所・短所の書き方

長所や短所が書きにくいなと思ったら、まずは子どもの姿で気づいた点を箇条書きにしてみましょう。

【例】
・長所:積極的、元気、好奇心旺盛
・短所:がさつ、人の話を聞いていない、気が強くわがまま

箇条書きをしたら、言葉に肉付けをしながら文章にしていきます。

【例】
・長所:積極的に人の輪の中へ入り、元気いっぱいに関わることができます。自分の意志をはっきり持ちしっかりと人に伝えたり、好奇心いっぱいに物事に取り組んだりできます。親は人の気持ちや状況を言葉にしながら一緒に共感し、情緒を大切に育んでいます。
・短所:自分の思いが強くなり、人の話を最後まで聞けないことがありますが、人の気持ちやその場の状況を冷静に話すことで、少しずつ気持ちを落ち着かせられるようにしています。

このように、長所と短所は状況がイメージできるような肉付けをした文章にすることと、その子どもの様子に対して保護者がどのような対応をしているかを合わせて書くと良いでしょう。 子どもの姿と、その際の関わりを一度に把握することができ、納得感も強くなります。

【入園願書】家庭の教育方針とは?

【入園願書】家庭の教育方針とは?

幼稚園側は、園の教育方針と家庭の教育方針が矛盾していないか、この家族がうちの園に向いているのかなどを見ています。
しかし、家庭での教育方針と言われても、そんなことを具体的に考えて子育てしている人なんているのかな?と困ってしまいますよね。
具体的な書き方のコツを見ていきましょう。

家庭の教育方針が思い浮かばない!書き方のコツ

家庭の教育方針で聞きたいことは、

普段子どもに関わるときに気を付けていること
育児で心がけていること
日常の中でこれだけはと大切にしていること
どんな風に育ってほしいと思っているのか
日ごろどのように子どもと過ごしているのか

などです。難しく考えなくて良いのです。
日常のささいなことを膨らませて考えていくとラクに考えられるでしょう。
まずは、先ほど長所と短所を書く際にも行った、子どもの姿や自分の育児を思い起こし、家庭のルールなどを箇条書きにしてみることをおすすめします。

・食事の時はご飯粒などを無駄にしないようきれいに食べ、食後は食器を自分で片づける
・自分より小さな子どもや困っている人を見かけたら、親子で声をかけるようにしている
・兄弟げんかは大いにさせるが、叩くことや相手を傷つけるような言葉を言ってはならない
・どんなに年齢が小さくてもどう思うか、子どもの意見を大切にし、引き出したり共感したりする

このように普段何気なくしていることを、しっかりとした文章に書き起こしてみましょう。書き出すことで、なぜ自分がそうしているのかの理由もおのずと見えてきます。
それが自分の子どもに対する教育方針なのです。
もし、幼稚園の教育方針や教育目標の中に、同じような項目があった場合は、書き上げていくときに、幼稚園の教育方針と似通っているところを加えましょう。

入園願書を書くときの大事なコツ

入園願書を書くときの大事なコツ

入園願書を書くときの大事なコツや心構えとして一番大切なことは、慌てず落ち着いて書くことです。初めから提出する用紙に書くことなく、まずは下書き用紙を用意し、思うままに書いていきましょう。
読み返しては、修正し、また読み返すことを繰り返しましょう。声に出して読んでみるのもいいですね。チェックするポイントとしては、以下のことがあげられます。

・読み返さなくても、一度読めば伝わるような文章になっているか
・誤字脱字はないか
・回りくどい表現はないか
・丁寧な文章の中に、間違った敬語や尊敬語がないか
・具体的かつ簡潔な文章になっているか
・丁寧な中にも個性が伝わる文章であるか

以上のことをチェックしてみましょう。書いた文章を自分以外の誰かに読んでもらうことも大切です。違う視点で読むことで、違う発見があるかもしれません。ぜひご家族をはじめ、色々な人に見てもらいましょう。

まとめ

幼稚園の願書について、どのように書いたら良いのかコツをご紹介しました。
幼稚園側も入園願書だけではわからないことが多くあると理解しています。入園願書だけではわからない部分を補うために面接では質問を投げかけられます。分かりにくい部分の無いように一度読んだだけで意味が伝わる文章であることも気を付けたい点でしょう。
入園願書は入園後の生活に必要な子どもの情報となるので、正直に書くことが大切です。入園願書の中にある質問項目を、幼稚園がなぜ聞きたいのか、どういった目的があるのかをしっかりと把握することで、書く内容も変わってくるはずです。やみくもに書くことなく、落ち着いて書いていきましょう。

著者:炭本 麻美

保育士、幼稚園教諭2種免許
発達障害コミュニケーション指導者

地元の短期大学部幼児教育学科を卒業後保育士として10年間民間保育園にて従事。
発達障害と自閉症の長男、健常児の次男を育てる母でありフリーライター。
保育士経験と育児経験、ライター経験を通し、保護者や保育士・幼稚園教諭に寄添う記事を執筆 保護者をはじめ、周囲の大人が大切にされ心が安定していることが子どもの幸せと感じ、仕事と育児に奮闘中。