Babyli  > 食事  > 赤ちゃんの授乳!母乳はいつまで?ミルクの量は?注意点とよくあるトラブル
赤ちゃんの授乳!母乳はいつまで?ミルクの量は?注意点とよくあるトラブル

赤ちゃんの授乳!母乳はいつまで?ミルクの量は?注意点とよくあるトラブル

初めての育児はわからないことだらけ。授乳もそのうちの1つではないでしょうか。
母乳が足りているのかわからない。
ミルクをどのくらい飲ませればいいのかわからない。
授乳間隔はどれくらいあけるべきなのか。
これらは、初めての授乳でみんなが悩むことです。
他にも、授乳時に乳首が痛い、普段から胸が痛むなどで悩むママも多くいます。
今回は、こんなお悩みに加えて、授乳のコツや授乳中に口にしてはいけないものなどについてまとめていきたいと思います。

母乳やミルクはいつまであげる?

母乳やミルクは、一般的には1歳半~2歳頃までですが、ママの病気や体調、母乳量の調子によっては0歳~1歳頃で卒乳することもあります。
WHO(世界保健機関)は、2歳までの母乳育児を推奨していますが、歯が生えてくると乳首が痛んだり、損傷したりするため、早めにミルク育児に切り替えるママも多くいます。

ミルクの量はどれくらい?

母乳やミルクの量と間隔

次は、母乳・ミルクそれぞれの量と授乳間隔についてみていきます。

母乳の量はどれくらい?

母乳は
生後0日~生後7日まで、生後日数×10㎖
で計算します。
生後1日目は約10㎖、生後5日目は約50㎖と、徐々に量を増やしていきます。

生後8日以降は、体重1㎏あたり、20㎖
で計算します。
体重が3㎏であれば60㎖、4㎏であれば80㎖と増やしていきます。

ミルクの量はどれくらい?

ミルクは生後0日~生後7日までは少しずつ与え、徐々に増やしていきます。
生後0日目を10㎖とし、7日目は70㎖与えます

【生後8日目~生後半月頃】
1回の量:80㎖
1日7回程度与えましょう。

【生後半月~1か月頃】
1回の量:80㎖~120㎖
1日7回程度与えましょう。

また、ミルクの温度は約37度が理想的で、手首に垂らして少し温かいと感じる、または温度を感じないくらいがちょうどいいとされています。

授乳間隔はどのくらい?

続いては授乳間隔についてです。
母乳とミルクでは、消化量などから、授乳間隔が変わってきます。
月齢別に間隔をまとめていきます。
母乳 ミルク
新生児~生後1か月 欲しがるとき 3時間以上あけてから
生後2~3か月 欲しがるとき 3~4時間あけてから
生後4~5か月 欲しがるとき 4~5時間以上あけてから

母乳は欲しがるときに与えましょう。
ミルクは、3時間おきの授乳は生後3か月頃までで、それ以降は4~5時間おきなど、赤ちゃんの様子を見ながら間隔をあけて与えるようにしましょう。
時間を決めて授乳をするママもいれば、お腹空いたと泣いたときに与えるママもいます。
いずれもママのやり方で自由ですが、消化不良や、飲みすぎによる吐き戻しに注意をしてください。

ミルク・母乳が足りているかの判断はどうする?

ミルク育児は、どれくらいの量を飲んだかがわかりますが、母乳育児ではそれがわかりづらいという悩みが出てきます。
母乳が足りているかどうかの判断は、いくつかあります。

● オシッコが出ているか
オシッコの量、回数から、足りているかをチェックする方法です。
量が少なかったり、おむつを替える頻度が少なかったりする場合は、足りていない可能性があります。

● ウンチが出ているか
オシッコと少し似ていますが、何日も出ない、量が少ないなどの場合は足りていないかもしれません。
しかし、月齢が小さいうちは、動きが少ないため、便秘になりやすいことがあります。

● 体重を図る
母子手帳などにある、発達曲線を参考にして、身長と体重を図ってみましょう。
体重がきちんと増えている、発達曲線で見ると異常はないと判断できれば、足りている証拠です。
しかし、早産や発達の遅れが原因で、発達曲線の中に入っていない子もいます。これは絶対に母乳が足りていないというわけではなく、きちんと増えていれば問題ありません。

いずれも心配な場合は医療機関に相談してみましょう。

ミルク・母乳が足りているかの判断はどうする?

授乳時の胸のトラブル【胸の痛み】

母乳育児の場合、ママの胸に痛みがあったり、吸われるときに乳首がヒリヒリしたりなどのトラブルが出てきます。
その痛みの原因、緩和方法をご紹介します。

なぜ授乳時に胸が痛いの?

授乳時に胸が痛いと感じる原因はいくつかあります。

● 授乳に慣れていない
出産後は皮膚がとても敏感になります。そのため、赤ちゃんが吸うと、おっぱいが授乳に慣れていないため、乳首が切れるなどで痛むことがあります。
また、どんどん授乳することで耐性がつき、切れにくい丈夫なおっぱいになります。

● 乳腺が発達
元々、乳腺というのは細いものです。
そこに、血液やリンパ量が増えるため、拡張します。この刺激によって、乳房が熱をもって腫れたり、痛んだりします。

● 乳腺炎
乳腺炎は、母乳の通り道である乳管が詰まり、炎症を起こすことをいいます。
赤ちゃんが飲む量よりも母乳量のほうが多い、断乳・卒乳の時などに多く見られる症状です。
乳腺炎になると、熱が出る、おっぱいがガチガチに固くなるなどの症状があります。
背中に突き抜けるような痛みがある場合は乳腺炎かもしれません。
また、感染症による乳腺炎もあります。

安易に自己判断せず、少しでも気になる症状があれば、医療機関に相談しましょう。

どうしたら痛みが緩和できる?

痛みを緩和するには、とにかく赤ちゃんに吸ってもらうことが一番いいとされています。
授乳間隔をあけず、授乳の前には蒸しタオルなどでおっぱいを温め、よく出るようにしておくのも1つの方法です。
また、可能であればゆっくりお風呂に浸かると母乳がよく出るようになります。

断乳、卒乳などであまり母乳をあげたくないという場合には、冷やしましょう。
ブラジャーの中に冷たい濡れタオルか保冷剤を入れて動かないようにあてると数日で止まりやすくなります。
それでも痛む場合は、産婦人科や乳腺外科を受診しましょう。

授乳のコツは?

うまく授乳をすることで、乳首損傷などの痛みを防ぐことができます。

コツ 1
赤ちゃんの口におっぱいを差し出すのではなく、赤ちゃんの頭を引き寄せるようにしてくわえさせましょう。
赤ちゃんに差し出して吸わせると、乳首が変な方向を向いたまま引っ張られ、乳首が切れてしまう恐れがあります。

コツ 2
ママと赤ちゃんの体を密着させましょう。
離れていると、おっぱいが引っ張られたり、吸いつきが浅くなったりなど、痛みを感じやすくなります。

コツ 3
乳首を上向きに授乳しましょう。
下向きに授乳をすると乳首に痛みが生じます。
チュッチュッチュと音がする場合、うまく吸えていないという証拠です。

授乳中のママが注意したい食べ物

授乳中のママが注意したい食べ物

授乳中のママが注意するべき食べ物をご紹介します。

授乳中の「これは食べてもいいの?」

● 生魚
寿司や刺身など、妊娠中は気を付けるべき食べ物となっていますが、授乳中は食べても問題ありません。
むしろ、お寿司を食べると質のいい母乳が作られるようです。

● はちみつ
満1歳になるまでは、はちみつを与えないようにいわれています。
これは、はちみつに入っているボツリヌス菌が原因で、赤ちゃんが死に至る危険があるためです。
しかし、ママが摂取しても赤ちゃんに影響はないので、食べても問題ありません。

● カフェイン
カフェインは、摂取量に注意して、コーヒー1日2杯くらいまでにして飲めば問題ありません。
1日に何杯も飲むというママは注意が必要です。
また、紅茶や玉露などもカフェインを多く含むため、気を付けましょう。
ノンカフェインでお茶を楽しむのもいいですね。

● 洋酒入りのお菓子やアイス
洋菓子やラムレーズンアイスなど、アルコールを含むものもあります。
洋菓子のラム酒は少量の場合が多いため、問題はありません。
ラムレーズンアイスは、なるべく授乳後に食べるようにしましょう。

絶対に口にしてはいけないもの

授乳中も、絶対に口にしてはいけない、または注意が必要なものがあります。

● お酒
アルコールは口にしてはいけません。
アルコールは、摂取後30分~60分で血中濃度が一番濃くなるといわれています。母乳を通してママの飲酒量の2%前後のアルコールが赤ちゃんの体内に入ってしまうからです。
どうしても飲みたくなってしまった場合は、授乳を控え、搾乳をし、捨てましょう。赤ちゃんには与えないでください。
また、ノンアルコールであれば、飲んでも問題ありませんので、楽しめる方法を見つけましょう。

● タバコ
お酒同様、ニコチンなどの有害物質が多いため、授乳中の喫煙はやめましょう。
喫煙者は辛いかもしれませんが、タバコは赤ちゃんの体の成長にも、脳の成長にも悪影響を及ぼします。
また、受動喫煙にも注意が必要です。
家族の中で喫煙者がいる場合は、禁煙してもらうか、外で吸ってもらうなどして、ママが吸ってしまわないように協力を得ましょう。
外食先などでは、できるだけ禁煙席に座りましょう。

まとめ

授乳についての悩みやトラブルについてまとめてきました。
初めての授乳は、多くのママが痛みや量などについて悩みます。2人目・3人目の育児となっても悩みは尽きないでしょう。
赤ちゃんも母乳も繊細で、一人ひとり違います。実際に育てているのはママ自身なので、母乳でもミルクでも赤ちゃんが元気に育っていくことが大切です。
授乳で困ったことがあれば、絶対に我慢をしないようにしてください。
少しでも不安や違和感がある場合は、一人で抱え込まず、すぐに医療機関に相談しましょう。