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【小児科医師執筆】赤ちゃんの成長|新生児から生後12か月(1歳)まで月齢別体重・身長の目安
公開日 2021年03月25日
更新日 2021年07月28日
赤ちゃんは、生まれてから1年間で大きく成長します。
でもわが子の成長は果たして正常なのか、他のお子さんと比べて問題はないのか、いろんなことが気になるのではないかと思います。
この記事では、生まれから1歳になるまでの赤ちゃんの体重、身長の変化について、また体重が増えない原因やその対策についてご説明します。
わたしたちの人生のなかで、これほど大きく成長する時期はありません。
つまり、この時期は生まれてすぐに一時的に体重が減る時期を除き、基本的に毎日のように体重が増えていくのが普通です。
もちろん病気をすると一時的に体重が増えないことはあります。しかし、しばらくするとまた元通り元気になって体重が増えていきます。
言い方を変えると、この時期に体重や身長が増えない場合、なにか病気が隠れている可能性もあります。
赤ちゃんはうまく症状を伝えられないので、病気が隠れていないかどうかを見つけるためにも、定期的に体重や身長を計測しておくこと、そしてその結果を記録しておくことが大切になります。
確かに、日本人に合わせた平均的な体重や身長の数値があることは事実ですが、成長のスピードはほかの赤ちゃんと比べるのではなく、個人のこれまでの経過と比べることです。
そこで大事なのが「成長曲線」です。
母子健康手帳についているこの成長曲線に、ご自分の赤ちゃんが生まれて以降の体重を、定期的に記録しておきましょう。
この成長曲線を見ることで、赤ちゃんの成長のパターンが見えてきます。
したがって、日本人の赤ちゃんの成長を評価する際には、日本人の体格に合わせて評価することが適切です。また同じ日本人でも、参照する基準値を定期的にアップデートしておく必要があります。
日本では、厚生労働省が10年おきに「乳幼児身体発育調査」を行い、乳幼児の身長や体重を計測した男女別のデータを公表しています。現在公表されているものは2010年版が最新版になりますが、2020年9月に調査が行われていますので、間も無く最新版が更新されるものと思われます。
●乳幼児発育曲線男児版http://square.umin.ac.jp/~bonyuu/info/nyuuyoujihatuikukyokusenotoko.pdf
●乳幼児発育曲線女児版http://square.umin.ac.jp/bonyuu/info/nyuuyoujihatuikukyokusenonna.pdf
成長曲線は、横軸に月齢や年齢、縦軸に体重や身長の数値が書かれています。
体重、身長ともに複数の曲線が描かれていますが、中央にあるものが50パーセンタイル値を意味します。これは中央値を意味しており、同じ月齢の赤ちゃんの体重や身長の数値を順番に並べたとき、その真ん中にくる数値であることを意味しています。言い方を変えると、この数値よりも大きい計測値の赤ちゃんと小さい計測値の赤ちゃんは、それぞれ同じ数いると言うことです。
母子健康手帳の成長曲線は、複数の線ではなく帯状に書かれているのではないかと思います。
この帯状の線の上限と下限の線は、97パーセンタイル値と3パーセンタイル値を意味しています。
上限の線よりも上の体重や身長の赤ちゃんは、同年代の赤ちゃんの3パーセントしかおらず、同じく下限の線よりも下の体重や身長の赤ちゃんは、同年代の赤ちゃんの3パーセントしかいないことを意味します。つまり、この帯のなかに含まれる体重や身長の赤ちゃんは、日本人全体の94%いることになります。
この成長曲線は、あくまでも成長の目安です。グラフから外れていても問題がないこともあります。
なによりも赤ちゃんが、自分のペースで成長していることが大切です。でも、もし心配なときは、ぜひかかりつけ医に相談することをおすすめします。
●乳幼児発育曲線女児版http://square.umin.ac.jp/bonyuu/info/nyuuyoujihatuikukyokusenonna.pdf
まず生まれた直後の赤ちゃんの3パーセンタイル値、50パーセンタイル値、97パーセンタイル値をお示しします。
生まれたばかりの赤ちゃんは、およそ3kgで50cm弱あたりが目安になります。
この数値は、満期で生まれた赤ちゃんのものですので、予定より早く生まれた早産の場合は、この数値よりも低くなってしまいます。
また、過去10年ごとに行われている計測値を比較すると、徐々に生まれたときの体重や身長は、小さくなっていることがわかっています。
全体的に数値が減少し、また上昇していることがお分かりいただけるかと思います。
生後3日目あたりが一番低くなっており、生後5日目では生まれたときの体重には戻っていません。
これは生理的体重減少と言う現象です。
赤ちゃんは、生まれる前にはお母さんのお腹のなかで羊水に包まれていますが、生まれたあとは外の空気に触れます。その結果、皮膚から水分が蒸発し、体のなかの水分が奪われてしまいます。
また、生まれてすぐは上手にミルクも飲めませんので、体重も増えません。
なお体重減少が10%を超えるときは、なにか病気が隠れている可能性もありますので、検査や治療を行うことがあります。
生まれたときに比べ、体重は約1kg増え、身長も4~5cm以上伸びています。
この頃には赤ちゃんの授乳の時間も確立され、ミルクもしっかりと飲むようになっています。
体重は増え続けており、生まれたときの体重に比べると、およそ1.5倍になっています。
この時期になると、徐々に1回に飲むことのできるミルクの量が増え、授乳の間隔も少しずつ開いてきます。
この1か月間も、体重、身長ともよく増えています。そして体重は生まれたときの倍近くにまで増え、身長は10cmほど伸びています。
この1か月間も、体重、身長ともよく増えています。そして体重は生まれたときの倍以上になりました。
この時期になると、夜間の授乳の間隔が開いてきます。少しずつではありますが、お母さんが眠る時間も確保できるようになってきています。
赤ちゃんの表情も豊かになってきて、あやすと笑うようになるのはこの時期です。
これまでに比べると、少し体重、身長の増加率が下がってきます。それでも、毎日20gほどは増えています。
赤ちゃんは、さらにまとまって眠るようになってきています。
また身体の発達も進んでおり、周りのものに手を伸ばすようになるのは、この時期です。
さらに体重の増加率は下がります。これは徐々に活動レベルが上がってきているため、消費するカロリーが増えてきていることが影響しています。
赤ちゃんによっては、この頃から寝返りをうつようになります。
体重や身長の増加率は、この前の1か月とさほど変わっていません。
赤ちゃんの動きはさらに活発になり、この時期には9割近い赤ちゃんが寝返りをうつようになります。また、お座りができるようになる時期でもあります。
歯が生え始める時期であり、離乳食を始める時期でもあります。
赤ちゃんの活動レベルがさらに上がるにつれ、体重の増加率はさらに下がり、毎日10g程度が目安になります。
また離乳食の回数や硬さも進む時期です。
この時期は、支えがなくても座れるようになり、ずり這いをして活発に動き始めるようになります。
体重や身長の増加率は、前の1か月とさほど変わりません。
ハイハイを始めるのはこの時期です。周囲からの呼びかけにもしっかりと反応するようになり、指さしをして自分の気持ちをアピールするようになります。
体重や身長の増加率は変わらず、緩やかに成長を続けています。
離乳食は、そろそろ後期に入ります。赤ちゃんは手づかみで食べるようにもなり、食べることへの興味も増しています。
個人差はありますが、つかまり立ちを始める赤ちゃんが増えてくるのがこの時期です。
体重、身長の増加は依然緩やかです。
赤ちゃんによっては、食べる量よりも活動量の方が増え、体重がほとんど変わらないこともあります。でも食事がしっかり摂れており、元気にしているようであれば、基本的に心配する必要はありません。
この時期には、体重は生まれたときの3倍、身長はほぼ1.5倍になっています。
この頃はもう離乳食も卒業に近づいています。大人が食べるものを少しずつ食べ始める時期でもあります。
ハイハイの動きはスムーズになり、活動の範囲も広がります。
大切なことは、赤ちゃん個人のペースで増えていることですが、何らかの理由で体重が増えなくなってしまうことがあります。
そこで、次に体重が増えない主な原因、そしてご自宅でできる対策をご紹介します。
急性の病気の場合は、熱が出たなど明らかなきっかけがありますので、分かります。病気が治れば、また体重は増え始めます。
内臓の病気には心臓や腎臓の病気など、複数の原因があり得ます。通常、小児科医は、赤ちゃんのそれまでの発達の経過や成長曲線を見ること、また栄養に関する情報を得ることで、内臓に原因があるかどうかが分かります。真の原因を見つけるためにはさらに検査が必要で、場合によっては入院が必要になります。
授乳量は、例えば授乳の前後で赤ちゃんの体重を測ることで調べることができます。
また授乳が確立してくると、授乳の頻度に変化がないか、授乳後のお母さんのおっぱいの張りに変化がないか、など、それまでの状態との変化で推測できることができます。
同時に、赤ちゃんのおしっこやウンチの回数に変化がないかも確認しておきます。
このような情報を集めた上で、かかりつけ医に相談していただけると、より正確に原因を探し、適切なアドバイスをすることが可能になります。
でもまた同時に、最も手厚くお父さんやお母さんの助けが必要となる時期でもあります。
わからないこともたくさんあって大変だと思いますが、我が子の成長を見ることができるのは、なにものにも変えがたい経験です。
心配なことはかかりつけの先生とも相談して解消し、ぜひ育児を楽しんでください。
でもわが子の成長は果たして正常なのか、他のお子さんと比べて問題はないのか、いろんなことが気になるのではないかと思います。
この記事では、生まれから1歳になるまでの赤ちゃんの体重、身長の変化について、また体重が増えない原因やその対策についてご説明します。
目次
赤ちゃんの月齢別体重・身長の考え方
はじめに、赤ちゃんの月齢別体重・身長の基本的な考え方をお伝えしておきます。生まれてから1年間は人生のうちで最も成長する時期
赤ちゃんは、生まれたときから1年間で、体重は約3倍、身長は約1.5倍になります。
わたしたちの人生のなかで、これほど大きく成長する時期はありません。
つまり、この時期は生まれてすぐに一時的に体重が減る時期を除き、基本的に毎日のように体重が増えていくのが普通です。
もちろん病気をすると一時的に体重が増えないことはあります。しかし、しばらくするとまた元通り元気になって体重が増えていきます。
言い方を変えると、この時期に体重や身長が増えない場合、なにか病気が隠れている可能性もあります。
赤ちゃんはうまく症状を伝えられないので、病気が隠れていないかどうかを見つけるためにも、定期的に体重や身長を計測しておくこと、そしてその結果を記録しておくことが大切になります。
赤ちゃん個人の成長パターンがある
赤ちゃんの成長の経過は、個人で異なります。確かに、日本人に合わせた平均的な体重や身長の数値があることは事実ですが、成長のスピードはほかの赤ちゃんと比べるのではなく、個人のこれまでの経過と比べることです。
そこで大事なのが「成長曲線」です。
母子健康手帳についているこの成長曲線に、ご自分の赤ちゃんが生まれて以降の体重を、定期的に記録しておきましょう。
この成長曲線を見ることで、赤ちゃんの成長のパターンが見えてきます。
成長曲線と赤ちゃんの成長の経過について
まず成長曲線の成り立ち、成長曲線の見方について説明します。成長曲線の成り立ち
人種が変わると体格は変わります。また同じ日本人でも、時代が変わると体格は変わっています。したがって、日本人の赤ちゃんの成長を評価する際には、日本人の体格に合わせて評価することが適切です。また同じ日本人でも、参照する基準値を定期的にアップデートしておく必要があります。
日本では、厚生労働省が10年おきに「乳幼児身体発育調査」を行い、乳幼児の身長や体重を計測した男女別のデータを公表しています。現在公表されているものは2010年版が最新版になりますが、2020年9月に調査が行われていますので、間も無く最新版が更新されるものと思われます。
出典
●厚生労働省乳幼児身体発育調査 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/73-22-01.pdf●乳幼児発育曲線男児版http://square.umin.ac.jp/~bonyuu/info/nyuuyoujihatuikukyokusenotoko.pdf
●乳幼児発育曲線女児版http://square.umin.ac.jp/bonyuu/info/nyuuyoujihatuikukyokusenonna.pdf
成長曲線の見方
成長曲線は、横軸に月齢や年齢、縦軸に体重や身長の数値が書かれています。
体重、身長ともに複数の曲線が描かれていますが、中央にあるものが50パーセンタイル値を意味します。これは中央値を意味しており、同じ月齢の赤ちゃんの体重や身長の数値を順番に並べたとき、その真ん中にくる数値であることを意味しています。言い方を変えると、この数値よりも大きい計測値の赤ちゃんと小さい計測値の赤ちゃんは、それぞれ同じ数いると言うことです。
母子健康手帳の成長曲線は、複数の線ではなく帯状に書かれているのではないかと思います。
この帯状の線の上限と下限の線は、97パーセンタイル値と3パーセンタイル値を意味しています。
上限の線よりも上の体重や身長の赤ちゃんは、同年代の赤ちゃんの3パーセントしかおらず、同じく下限の線よりも下の体重や身長の赤ちゃんは、同年代の赤ちゃんの3パーセントしかいないことを意味します。つまり、この帯のなかに含まれる体重や身長の赤ちゃんは、日本人全体の94%いることになります。
この成長曲線は、あくまでも成長の目安です。グラフから外れていても問題がないこともあります。
なによりも赤ちゃんが、自分のペースで成長していることが大切です。でも、もし心配なときは、ぜひかかりつけ医に相談することをおすすめします。
出典
●乳幼児発育曲線男児版http://square.umin.ac.jp/~bonyuu/info/nyuuyoujihatuikukyokusenotoko.pdf●乳幼児発育曲線女児版http://square.umin.ac.jp/bonyuu/info/nyuuyoujihatuikukyokusenonna.pdf
赤ちゃんの成長|生まれた時
続けて、月齢別の体重や身長についてご説明します。まず生まれた直後の赤ちゃんの3パーセンタイル値、50パーセンタイル値、97パーセンタイル値をお示しします。
体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 2.10 | 3.00 | 3.76 |
女の子 | 2.13 | 2.94 | 3.67 |
身長 (cm) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 44.0 | 49.0 | 52.6 |
女の子 | 44.0 | 48.5 | 52.0 |
生まれたばかりの赤ちゃんは、およそ3kgで50cm弱あたりが目安になります。
この数値は、満期で生まれた赤ちゃんのものですので、予定より早く生まれた早産の場合は、この数値よりも低くなってしまいます。
また、過去10年ごとに行われている計測値を比較すると、徐々に生まれたときの体重や身長は、小さくなっていることがわかっています。
赤ちゃんの成長|生後1週間
体重については、生まれたあと5日間の計測値が公表されています。男の子体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
3日目 | 2.00 | 2.84 | 3.59 |
5日目 | 2.04 | 2.90 | 3.65 |
女の子体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
3日目 | 2.03 | 2.76 | 3.47 |
5日目 | 2.03 | 2.81 | 3.54 |
全体的に数値が減少し、また上昇していることがお分かりいただけるかと思います。
生後3日目あたりが一番低くなっており、生後5日目では生まれたときの体重には戻っていません。
これは生理的体重減少と言う現象です。
赤ちゃんは、生まれる前にはお母さんのお腹のなかで羊水に包まれていますが、生まれたあとは外の空気に触れます。その結果、皮膚から水分が蒸発し、体のなかの水分が奪われてしまいます。
また、生まれてすぐは上手にミルクも飲めませんので、体重も増えません。
一般的には生まれたときの体重から3~7%減少し、生まれてから一週間から10日前後で、元の体重に戻ります。
なお体重減少が10%を超えるときは、なにか病気が隠れている可能性もありますので、検査や治療を行うことがあります。
赤ちゃんの成長|生後1か月
次に生後1か月のときの体重と身長の計測値です。体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 3.00 | 4.13 | 5.17 |
女の子 | 2.90 | 3.89 | 4.84 |
身長 (cm) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 48.7 | 53.5 | 57.4 |
女の子 | 48.1 | 52.7 | 56.4 |
生まれたときに比べ、体重は約1kg増え、身長も4~5cm以上伸びています。
この時期に赤ちゃんは、毎日30gほど体重が増えていきます。
この頃には赤ちゃんの授乳の時間も確立され、ミルクもしっかりと飲むようになっています。
赤ちゃんの成長|生後1か月~生後2か月
続けて、生後1~2か月のときの体重と身長の計測値です。体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 3.53 | 4.79 | 5.96 |
女の子 | 3.39 | 4.47 | 5.54 |
身長 (cm) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 50.9 | 55.6 | 59.6 |
女の子 | 50.0 | 54.6 | 58.4 |
体重は増え続けており、生まれたときの体重に比べると、およそ1.5倍になっています。
この時期になると、徐々に1回に飲むことのできるミルクの量が増え、授乳の間隔も少しずつ開いてきます。
赤ちゃんの成長|生後2か月~生後3か月
生後2~3か月の計測値です。体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 4.41 | 5.84 | 7.18 |
女の子 | 4.19 | 5.42 | 6.67 |
身長 (cm) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 54.5 | 59.1 | 63.2 |
女の子 | 53.3 | 57.9 | 61.7 |
この1か月間も、体重、身長ともよく増えています。そして体重は生まれたときの倍近くにまで増え、身長は10cmほど伸びています。
通常最初の3か月間は、毎日25~30gのペースで体重が増えます。
少しずつ、赤ちゃんの動きが活発になってきます。またクーイングと呼ばれる、「あっあっ」のような母音による短い発語がみられ出します。
赤ちゃんの成長|生後3か月~生後4か月
生後3~4か月の計測値です。体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 5.12 | 6.63 | 8.07 |
女の子 | 4.84 | 6.15 | 7.53 |
身長 (cm) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 57.5 | 62.0 | 66.1 |
女の子 | 56.0 | 60.7 | 64.5 |
この1か月間も、体重、身長ともよく増えています。そして体重は生まれたときの倍以上になりました。
この時期になると、夜間の授乳の間隔が開いてきます。少しずつではありますが、お母さんが眠る時間も確保できるようになってきています。
赤ちゃんの表情も豊かになってきて、あやすと笑うようになるのはこの時期です。
赤ちゃんの成長|生後4か月~生後5か月
生後4~5か月の計測値です。体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 5.67 | 7.22 | 8.72 |
女の子 | 5.35 | 6.71 | 8.18 |
身長 (cm) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 59.9 | 64.3 | 68.5 |
女の子 | 58.2 | 63.0 | 66.8 |
これまでに比べると、少し体重、身長の増加率が下がってきます。それでも、毎日20gほどは増えています。
赤ちゃんは、さらにまとまって眠るようになってきています。
また身体の発達も進んでおり、周りのものに手を伸ばすようになるのは、この時期です。
赤ちゃんの成長|生後5か月~生後6か月
生後5~6か月の計測値です。体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 6.10 | 7.66 | 9.20 |
女の子 | 5.74 | 7.14 | 8.67 |
身長 (cm) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 61.9 | 66.2 | 70.4 |
女の子 | 60.1 | 64.9 | 68.7 |
さらに体重の増加率は下がります。これは徐々に活動レベルが上がってきているため、消費するカロリーが増えてきていることが影響しています。
赤ちゃんによっては、この頃から寝返りをうつようになります。
赤ちゃんの成長|生後6か月~生後7か月
生後6~7か月の計測値です。体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 6.44 | 8.00 | 9.57 |
女の子 | 6.06 | 7.47 | 9.05 |
身長 (cm) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 63.6 | 67.9 | 72.1 |
女の子 | 61.7 | 66.5 | 70.4 |
体重や身長の増加率は、この前の1か月とさほど変わっていません。
赤ちゃんの動きはさらに活発になり、この時期には9割近い赤ちゃんが寝返りをうつようになります。また、お座りができるようになる時期でもあります。
歯が生え始める時期であり、離乳食を始める時期でもあります。
赤ちゃんの成長|生後7か月~生後8か月
生後7~8か月の計測値です。体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 6.73 | 8.27 | 9.87 |
女の子 | 6.32 | 7.75 | 9.37 |
身長 (cm) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 65.0 | 69.3 | 73.6 |
女の子 | 63.1 | 67.9 | 71.9 |
赤ちゃんの活動レベルがさらに上がるにつれ、体重の増加率はさらに下がり、毎日10g程度が目安になります。
また離乳食の回数や硬さも進む時期です。
この時期は、支えがなくても座れるようになり、ずり這いをして活発に動き始めるようになります。
赤ちゃんの成長|生後8か月~生後9か月
生後8~9か月の計測値です。体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 6.96 | 8.50 | 10.14 |
女の子 | 6.53 | 7.97 | 9.63 |
身長 (cm) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 66.3 | 70.6 | 75.0 |
女の子 | 64.4 | 69.2 | 73.2 |
体重や身長の増加率は、前の1か月とさほど変わりません。
ハイハイを始めるのはこの時期です。周囲からの呼びかけにもしっかりと反応するようになり、指さしをして自分の気持ちをアピールするようになります。
赤ちゃんの成長|生後9か月~生後10か月
生後9~10か月の計測値です。体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 7.16 | 8.70 | 10.37 |
女の子 | 6.71 | 8.17 | 9.85 |
身長 (cm) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 67.4 | 71.8 | 76.2 |
女の子 | 65.5 | 70.4 | 74.5 |
体重や身長の増加率は変わらず、緩やかに成長を続けています。
離乳食は、そろそろ後期に入ります。赤ちゃんは手づかみで食べるようにもなり、食べることへの興味も増しています。
個人差はありますが、つかまり立ちを始める赤ちゃんが増えてくるのがこの時期です。
赤ちゃんの成長|生後10か月~生後11か月
生後10~11か月の計測値です。体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 7.34 | 8.88 | 10.59 |
女の子 | 6.86 | 8.34 | 10.06 |
身長 (cm) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 68.4 | 72.8 | 77.4 |
女の子 | 66.5 | 71.4 | 75.6 |
体重、身長の増加は依然緩やかです。
赤ちゃんによっては、食べる量よりも活動量の方が増え、体重がほとんど変わらないこともあります。でも食事がしっかり摂れており、元気にしているようであれば、基本的に心配する必要はありません。
赤ちゃんの成長|生後11か月~1歳
生後11か月~1歳の計測値です。体重 (kg) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 7.51 | 9.06 | 10.82 |
女の子 | 7.02 | 8.51 | 10.27 |
身長 (cm) | 3パーセンタイル値 | 50パーセンタイル値 | 97パーセンタイル値 |
---|---|---|---|
男の子 | 69.4 | 73.8 | 78.5 |
女の子 | 67.4 | 72.4 | 76.7 |
この時期には、体重は生まれたときの3倍、身長はほぼ1.5倍になっています。
この頃はもう離乳食も卒業に近づいています。大人が食べるものを少しずつ食べ始める時期でもあります。
ハイハイの動きはスムーズになり、活動の範囲も広がります。
赤ちゃんの体重が増えないとき
他の赤ちゃんと比べてご自分の赤ちゃんが小さいと、心配になるものです。大切なことは、赤ちゃん個人のペースで増えていることですが、何らかの理由で体重が増えなくなってしまうことがあります。
そこで、次に体重が増えない主な原因、そしてご自宅でできる対策をご紹介します。
赤ちゃんの体重が増えない原因
赤ちゃんの体重が増えない原因は、主に3つあります。1. 摂取エネルギーの不足
最も多い理由は、赤ちゃんが摂るエネルギー不足です。母乳をうまく飲めない、飲んでも量が安定しないなどがあります。2. 消費するエネルギー量の増加
生後半年くらいを過ぎてくると、赤ちゃんのエネルギー消費が増えます。この場合は、ミルクはしっかり飲み、元気でうんちもしっかり出ているようであれば、心配することはありません。3. 病気
赤ちゃんの体重が増えなくなる病気には、下痢などに伴う急性の病気によるものと、慢性的な内臓の病気があります。急性の病気の場合は、熱が出たなど明らかなきっかけがありますので、分かります。病気が治れば、また体重は増え始めます。
内臓の病気には心臓や腎臓の病気など、複数の原因があり得ます。通常、小児科医は、赤ちゃんのそれまでの発達の経過や成長曲線を見ること、また栄養に関する情報を得ることで、内臓に原因があるかどうかが分かります。真の原因を見つけるためにはさらに検査が必要で、場合によっては入院が必要になります。
赤ちゃんの体重が増えないときの対策
母乳で育てている場合、お母さんの母乳がしっかりと出ているか、赤ちゃんが飲めているかを確認する必要があります。授乳量は、例えば授乳の前後で赤ちゃんの体重を測ることで調べることができます。
また授乳が確立してくると、授乳の頻度に変化がないか、授乳後のお母さんのおっぱいの張りに変化がないか、など、それまでの状態との変化で推測できることができます。
同時に、赤ちゃんのおしっこやウンチの回数に変化がないかも確認しておきます。
このような情報を集めた上で、かかりつけ医に相談していただけると、より正確に原因を探し、適切なアドバイスをすることが可能になります。
まとめ
生まれてから初めの1年間は、人生のなかで私たちの体が最も激しく変化する時期と言っても過言ではありません。でもまた同時に、最も手厚くお父さんやお母さんの助けが必要となる時期でもあります。
わからないこともたくさんあって大変だと思いますが、我が子の成長を見ることができるのは、なにものにも変えがたい経験です。
心配なことはかかりつけの先生とも相談して解消し、ぜひ育児を楽しんでください。
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