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生後3か月

【医師監修】生後3か月とは?赤ちゃんの成長・発達・睡眠時間・授乳と生活リズム

この記事の監修医

木村 眞樹子 先生

資格・経歴

内科専門医 循環器専門医 睡眠専門医 産業医

医学部を卒業後、循環器内科、内科、睡眠科として臨床に従事。 産業医として企業の健康経営にもかかわる。 医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる前の人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行っている。

生後3か月の赤ちゃんは、

・あやすとよく笑顔を見せてくれる
・声をかけると視線を向けてくれる

など、少しずつコミュニケーションがとれるようになってきます。

お世話が続く毎日の中で、そんな赤ちゃんの表情はとても癒しをくれますよね。

生後100日を迎え、お食い初めの行事などでお祝いするのもこの頃です。

小さくて繊細だった生まれたての時に比べ、

・無事に日々成長していること
・元気に大きく育ってくれること

がとても嬉しいことだと感じられるでしょう。

これからもママが安心して赤ちゃんとの生活を楽しむために、生後3か月の赤ちゃんの成長の様子や生活について見ていきましょう。

生後3か月の赤ちゃんの成長と発達

生後3か月になると、赤ちゃんの身体は丸みを帯び、体重は新生児の頃の約2倍になると言われています。

実際の赤ちゃんの身体の成長と発達について、具体的に解説していきます。

【生後3か月】赤ちゃんの体重・身体の成長

厚生労働省が平成22年に行った乳幼児身体発育調査によると、生後3か月の赤ちゃんの身長、体重の平均値は以下の通りとの結果が報告されています。

男の子
身長 57.5~66.1㎝
体重 5.12~8.07㎏

女の子
身長 56.0~64.5㎝
体重 4.84~7.53㎏

母子手帳にある成長曲線グラフに、月齢ごとにその時の赤ちゃんの身長、体重をマークして成長具合をチェックしてみるといいでしょう。

あくまでも平均のめやすなので、多少外れているからといって過度な心配をする必要はありませんが、下限、上限のラインから大きくそれていて気になる場合は

・健診
・予防接種

の際に医師に相談してみましょう。

【生後3か月】赤ちゃんの発達

自分の手に興味を持つ

五感を少しずつ成長させている赤ちゃんは、生後3か月ごろになると自分の手に興味を持つようになります。

「ハンドリガード」と呼ばれる、手をじっと見つめたり目で追ったりする行動が現れます。

自分の身体の一部であることを認識し始め、

・こぶしにして自分の口に入れる
・指をしゃぶる

などして感覚を確かめます。

クーイング

赤ちゃんがご機嫌のいい時に、お話ししているような声を出すことがあり、この発声を「クーイング」といいます。

・ママとの遊びが楽しくて自然に声が出る
・自分から発せられる声を面白く感じて繰り返す

などするうちに、声によるコミュニケーションを覚えていきます。

低月齢の時、特有の赤ちゃんの声はとっても可愛らしいですよね。

・赤ちゃんの真似をする
・お話しする

などたくさん反応してあげましょう。


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首のすわり

基本的にはねんねの体勢をしていることが多い生後3か月の赤ちゃんですが、筋肉は発達しつつあります。

赤ちゃんが自分で首の動きをコントロールして見たい方向を向くことができるようになり、ぐらぐらとしていた首がしっかりしてきます。

しかし、安定してきたからといってもまだまだ支えが必要なことがあります。

赤ちゃんが無理な体勢にならないよう、気をつけておきましょう。

【生後3か月】赤ちゃんの発達

【生後3か月】赤ちゃんの授乳間隔は?

生後3か月になると赤ちゃん自身が吸う力が強くなり、上手に飲めるようになってきたことで、授乳がしやすくなったと感じられる頃でしょう。

だいたい3~4時間おき、1日5~7回の授乳の間隔になるのが目安です。
1回に120~200mlほど飲めるようになってきます。

一度にたくさんの量を飲めるようになってきたことで、満腹感が得られやすくなり、授乳の間隔も少しずつ安定してきます。

また、腸などの内臓機能の発達により、飲んだおっぱいやミルクをお腹にため、消化することが上手になってきます。

それまでは水っぽいうんちを1日に何回もしていましたが、少しまとまって柔らかい形状のものに変化してきます。

1日あたりの回数も以前より減り、赤ちゃんによっては2~3日に1回の排便になることもあります。

うんちの状態や回数をよく観察しておくことは赤ちゃんの体調を知るうえでとても大切です。

・授乳の量が赤ちゃんに合っているか
・お腹の調子が悪くないか

など判断できるため、気にかけておきましょう。


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【生後3か月】赤ちゃんの睡眠時間は?

赤ちゃんは、

・朝起きて昼に活動
・夜に眠る

という基本的な生活を3か月ほど家族と一緒に過ごしてきた中で、少しずつ身体でそのリズムを覚え始めます。

昼夜問わず寝たり起きたりの繰り返しだった新生児期に比べると、より人間の営みに適応してきていると言えるでしょう。

夜に4~5時間ほどまとめて寝られるようになり、朝、昼、夕方にそれぞれ2~3時間のお昼寝をするようになります。

その間の細切れの睡眠も合わせると、1日のうち合計14~15時間程度が眠っている時間となるでしょう。

【生後3か月】赤ちゃんの睡眠時間

生後3か月の赤ちゃんとの生活リズム・スケジュール

【生後3か月】赤ちゃんとママの過ごし方は?

生後3か月の赤ちゃんとママが過ごす1日のスケジュールの一例を参考までに記しています。


7:00 起床・授乳
8:00 遊び
日光が入る部屋で、身体を動かしてあげましょう
9:00 睡眠
10:00 お散歩・日光浴
暑すぎる環境などは避け、気持ちのいい場所を選びましょう
11:00 授乳
12:00 睡眠
13:00 睡眠
14:00 遊び
15:00 授乳
16:00 睡眠
17:00 遊び
ぐずぐずする日が続く場合もあります
18:00 お風呂
19:00 授乳・ねかしつけ
23:00 授乳
3:00 授乳

夜の睡眠中は赤ちゃんの様子を見て授乳をしてもよいでしょう。

赤ちゃんによっては、夕方になるとご機嫌が悪くなってぐずぐずすることが続く「たそがれ泣き」が始まることがあります。

夕寝の前後になることが多く、理由や原因もよくわからないため困ってしまうママもいるかもしれません。

成長にしたがって徐々になくなっていくので、この時期特有のものと思ってあやしながら様子を見守ってあげましょう。


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【生後3か月】赤ちゃんとの生活の注意点

生後3か月の赤ちゃんは、まだ自由に動き回ることはできませんが、自分の周りで起きていることに興味津々です。

手や首を動かせるようになり、色々なことにチャレンジしてみたくなりますが、なかなかうまくいかないこともあります。

・おもちゃやタオルをつかめたと思ったら顔の上に落としてしまう
・上手にうつ伏せができると思ったら首の力が続かずに置いてあるものに顔をうずめてしまう

といった危険なことが起きている可能性もあります。

ご機嫌よく一人遊びをしていても、ママが赤ちゃんのそばを少し離れる時は、

・赤ちゃんの近くには硬いものがないか
・赤ちゃんの口や鼻をふさぐ可能性のあるものは置いていないか

確認してからにしましょう。

また、赤ちゃんはお話しして伝えることができませんが、動きたいのに自分の意志では自由に動けないもどかしさから、ずっとねんねの状態のままだとご機嫌が悪くなることもあります。

・ママが赤ちゃんの手足を持って動かしてあげる簡単な運動遊びを取り入れる
・たくさん触れながら話しかけてスキンシップをとる

などと、赤ちゃんにとって嬉しい刺激を与えてあげることで、脳や身体の発達を促し、生活リズムが整うことにもつながります。

ただし、無理に首をすわらせようとしたり寝返りをさせようとしたりといった、筋肉の発達に伴っていないことを無理強いすることはやめましょう。

赤ちゃんの様子を見守りながら、成長をサポートしましょう。


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【生後3か月】赤ちゃんとの生活の注意点

産後3か月のママが気を付けるべきこと

ママの身体の状態

産後3か月が経ち、日々赤ちゃんのお世話に抱っこにと忙しい中で、ママは自分の身体のことも気になってくる頃でしょう。

特に、長い妊娠期と大変な出産を経て大きく変化したのが骨盤周りではないでしょうか。

・毎日赤ちゃんのために立ったりしゃがんだりを繰り返す
・どんどん重みを増す赤ちゃんを四六時中抱っこしている

などすると、腰痛などの妊娠前にはなかった違和感に気づくママも少なくないようです。

妊娠中から骨盤ベルトをつけるなどしてケアしていたものの、産後は赤ちゃん優先になって忘れてしまっている場合もあるでしょう。

自分で見てわかるほど骨盤に歪みがあるなど、気になる点が多い時には、ぜひケアを見直してみてください。

産後の骨盤矯正を得意とするサロンもあるので、調べておくとよいでしょう。

赤ちゃん連れOKのこともあるので、自分に合ったところが見つかるかもしれません。

・日常生活の中でできるストレッチ方法
・身体に負担の少ない抱っこの仕方

なども教えてくれる場合もあります。

赤ちゃんの健康と同じようにママの体調も大切です。

少しでもいたわれる時間をつくりたいですね。

おすすめの過ごし方

赤ちゃんとお部屋で過ごす生活から、少しずつ気持ちが外に向けられるようになってきたら、ぜひ色々な楽しみや息抜き方法を見つけてみましょう。

・赤ちゃんを預けられる人がいない
・まだ少しの時間でも離れるのは不安と感じる

などするママでも、赤ちゃんと一緒に楽しめることがたくさんあるはずです。

・ねんねの赤ちゃんも一緒に行けるお座敷スタイルのカフェ
・ベビーマッサージやベビー連れOKのヨガ教室
・月齢が近い赤ちゃんのいるママ同士の交流会

など、

・ママ自身がやってみたいこと
・赤ちゃんにとっても負担が少なく良い刺激になること

どちらも叶えられるお楽しみを見つけてみてください。

また、最近はオンラインで体験できるイベントやレッスンも増えています。

・やってみたいことはあるけど、自分の住む地域にはない
・気候や感染症の流行といった理由でお出かけは控えたい

といった場合でも、オンラインならいつも過ごす家の中でできるので、外出時の心配もない上に荷物の準備も必要ありません。

ママ自身が興味のあることを諦めずに、様々なサービスを活用して息抜きしましょう。

おすすめの過ごし方

まとめ

かわいい声や表情で、周りの人を幸せな気持ちにしてくれる生後3か月の赤ちゃん。

たくさん動き回ることはまだできなくても、色々なことに興味を示し、吸収しながら成長しています。

この時期に、

・ママが赤ちゃんの肌にたくさん触れる
・目を合わせてコミュニケーションをとる

ことが、赤ちゃんにとってもママにとっても心が落ち着き、これからの成長に向けた大切な時間になるはずです。

毎日必死で子育てをしていくうちに、あっという間に過ぎてしまうかもしれない赤ちゃん特有の可愛い姿を楽しみながら、見守っていきましょう。



著者:川原 恵

保育士、幼稚園教諭2種免許
フラワーアレンジメントディプロマ取得

同志社大学卒業後、某大学附属校で7年間勤務。
幼稚園教諭として勤務経験(担任経験)あり。
フルタイム勤務をしながら通信制大学において資格を取得。
子どもと一緒に楽しむことが好きな、三児の母。育児中の経験を活かしフリーライターとして活動しています。