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スマホ・テレビとの付き合い方

【医師執筆】赤ちゃん(0歳1歳2歳3歳)のスマホ・テレビとの付き合い方|注意点と視力問題

「スマホやテレビは赤ちゃんに良くない」、そんな言葉を聞いたことはありませんか。

しかしそれはなぜなのでしょうか。本当にそうなのでしょうか。

今回は、スマホやテレビのメリット、デメリットについて確認し、具体的にテレビやスマホはいつから、どの程度の時間見ても良いのか、その付き合い方についてもご紹介いたします。

スマホ・テレビは赤ちゃんに良くない?

「スマホ・テレビは赤ちゃんに良くない」という言葉を聞いたことはありませんか。

しかしそれは本当なのでしょうか?

なぜスマホ・テレビは赤ちゃんに良くないのか、その原因について詳しく確認していきましょう。

赤ちゃんの言語能力の遅れ

スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器で乳幼児を遊ばせるほど、言葉の発達は遅れる可能性が指摘されています。

カナダのトロント大学と医療機関の調査によれば、スマートフォンを使っている子どもの約半分に言語能力の発達に遅れがみられる、との研究結果を発表しています。

また日本小児学会の調査でも、

・長時間視聴は1歳6か月時点における意味のある言葉の出現の遅れと関係があること
・とくに日常やテレビ視聴時に親子の会話が少ない家庭の長時間視聴児で有意語出現が遅れる率が高いこと

このようなテレビの影響にほとんどの親が気づいていないことを報告しています。

スマートフォンやタブレットなどにより、他人とのコミュニケーションをとる時間が相対的に減少してしまうことが言語発達の遅れにつながる可能性があるのです。

スマートフォンやタブレットなどの受動的なツールでは発達を促すのは難しいのです。

赤ちゃんの視力の低下と斜視のリスク

スマホやテレビを同じ距離で長時間見続けることは視覚の発達に大きな影響を及ぼします。

生後3か月から1年半で視覚の発達はピークとなり、8歳頃でほぼ大人と同じ視覚の状態となります。

眼の発達に大切な期間にスマホを長時間みて目の動きが一点に集中してしまうことで、

・目の動きに問題がでてしまう
・黒目が内側に寄った状態で固体されてしまい内斜視になりやすくなる

のです。

画面を見続けることで視力が落ちるだけでなく、視力の発達も抑制されてしまいます。


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赤ちゃんのコミュニケーション能力の低下

デジタル機器は刺激が強く、

・なかなかやめられない
・癇癪の原因につながる

こともあります。

ほかの人と触れあう時間が減ることでコミュニケーションをとる機会もなくなってしまいます。

友達と一緒に遊ぶことや外遊びではコミュニケーションやそのほか様々な機能の発達も促されることがわかっています。

デジタル機器の使用が能力の発達を妨げるのは避けたいものです。

赤ちゃんへの電磁波

電磁波と小児白血病の発症についての関連性が指摘されることもありますが、今のところ、電磁波が小児白血病の原因であるという明確な研究結果は出ていません。

また、総務省も、電波による体への影響は体温の上昇だけであり、それ以外の影響については根拠が示されていないと発表しています。

しかし電磁波に対する明確な根拠が示せていないからといって、必ずしも体に悪い影響を及ぼさないとも限りません

長時間の使用は控えましょう。

出典元

●電波の人体に対する影響/東海総合通信局/総務省
赤ちゃんへの電磁波 影響

スマホ・テレビの影響とは?

スマホ・テレビで知られているデメリットが必ずしも信憑性があるものではないということを確認しました。

それではスマホ・テレビのメリットはあるのでしょうか。

スマホ・テレビの影響について、正しく理解しましょう。

スマホ・テレビそのものが影響するとは限らない

スマホ・テレビの利用時間が長い子どもほど発達や学力に何らかの問題がある、という結果があったとしても、それは、スマホ・テレビの利用だけが問題ではありません。

例えばNHK放送文化研究所の調査では、親の育児に対する充実感や自信が子どものテレビ接触時間に影響するという報告をしています。

つまり親の育児に対する肯定感が高いほど、テレビを見せないという結果です。

それは必ずしもテレビを見せたから育児に対する肯定感が低くなるというわけではありません。

また子どもがテレビを長時間視聴することは問題だと思われがちですが、もともと行動に問題がある子どもを母親が扱いきず、子どもにテレビを見させてしまっている傾向が強いだけなのかもしれません。

このように

・家庭の経済状況
・親子関係
・育児に関する親の知識
・価値観
・行動
・ストレス

など、子どもが置かれているさまざまな周囲環境が要因に含まれている可能性があります。

メディアの選び方と使い方が大切

・子どもの年齢にふさわしい教育的内容であればポジティブな影響
・暴力的や性的な内容であればネガティブな影響がある

ということが、さまざまな実証研究で明らかにされてきています。

つまり暴力をふるうような攻撃的な映像を見せると、子どもの攻撃的な行動が増え、幼児に教育番組を見せると、

・その子どもの言葉の発達を促す
・想像力・認知能力を高める
・学校の成績を上げる

などします。

このようにテレビを視聴するにしても、どの映像を子どもに見せるか選択することで、子どもに否定的にも肯定的にも影響します。

メディアの選び方と使い方が重要です。

メディアの選び方と使い方

テレビやスマホの赤ちゃんとのつきあい方

テレビやスマホが必ずしも悪い影響ばかりではありません。

ただしテレビの長時間視聴等、付き合い方を間違えてしまった場合は、子どもにとって悪影響を及ぼす場合があります。

テレビやスマホとの正しい付き合い方が重要です。

それでは具体的にテレビやスマホはいつから、どの程度の時間見ても良いのでしょうか。

赤ちゃんにテレビ・スマホはいつ頃から大丈夫?

日本小児科医会の「子どもとメディア」対策委員会では、2歳までは長時間のテレビやビデオの視聴を控えるよう推奨しています。

テレビの視聴時間の長さが子どもの問題行動に結びつくという因果関係はみられないという研究結果もありますが、乳幼児の発達により大きな影響を与えるのは、絵本読みや外遊びを通した人とのコミュニケーションです。

それに比べ、テレビ視聴というのは、受動的な情報になってしまい絵本読みや外遊びほどには、子どもの成長に影響を与えません。

よりよい子どもの発達のためにも、

・2歳までは長時間のテレビやビデオの視聴を控える
・2歳以降でもテレビの視聴時間は「2時間以内」を「目安」を心掛ける

ようにしてください。

出典元

●子どもとメディア委員会/日本小児科医会

テレビやスマホの使い方ルールを決める

テレビ視聴は2歳以降から、テレビの視聴時間は「2時間以内」を「目安」にするといいといわれています。

子どもが一度に見る時間は、10~15分程度が理想です。

長くても30分ぐらいまでとし、テレビを見る前に終わりの時間を決めてから見るのがいいでしょう。

・食事中にはテレビをつけない
・赤ちゃんが起きている間は大人もテレビを見ない

といったルールを家族で決めるのもいいかもしれません。

テレビやスマホの使い方ルール

まとめ

パソコン、タブレット端末、ゲーム機器など、小さい子どもたちが映像や動画を見る方法は多様化しています。

0〜1歳の子どもは映像を一切見てはいけない、1日1時間以上見続けたら悪影響が及ぶ、ということではありません。

スマホやテレビに対するメリット、デメリットについて正しい知識を得て、リスクに対処すれば、スマホやテレビをうまく活用することもできます。

メディアとの付き合い方を正しく心得ましょう。