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生後8か月とは?

【医師監修】生後8か月とは?赤ちゃんの成長・発達・睡眠時間・授乳と生活リズム

この記事の監修医

木村 眞樹子 先生

資格・経歴

内科専門医 循環器専門医 睡眠専門医 産業医

医学部を卒業後、循環器内科、内科、睡眠科として臨床に従事。 産業医として企業の健康経営にもかかわる。 医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる前の人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行っている。

生後8か月の赤ちゃんは、どんどん喜怒哀楽をしっかり表現してくれるようになり、自己主張も強くなります。

赤ちゃんによっては、

・うっすらとしていた髪の毛が伸びたり量が増えてくる
・乳歯が生えてくる

など、いかにも赤ちゃんらしかった頃から外見も少し変化します。

成長が嬉しい一方でちょっとだけさみしさを感じるママもいるかもしれません。

ママが安心して赤ちゃんとの生活を楽しむために、生後8か月の赤ちゃんの成長の様子や生活についてまとめました。

生後8か月の赤ちゃんの成長と発達

生後8か月になると、赤ちゃんはぐんぐんと成長して大きくなります。

これまでのむちむちとしていた赤ちゃん体型から、たくさん動いて筋肉がついてくることにより少しシュッっと体が締まってくる場合もあります。

赤ちゃんの身体の成長と発達について、具体的に解説していきます。

【生後8か月】赤ちゃんの体重・身体の成長

厚生労働省が平成22年に行った乳幼児身体発育調査によると、生後8か月の赤ちゃんの身長、体重の平均値は以下の通りとの結果が報告されています。

男の子
身長 66.3~75.0㎝
体重 6.96~10.14㎏

女の子
身長 64.4~73.2㎝
体重 6.53~9.63㎏

母子手帳にある成長曲線グラフに、月齢ごとにその時の赤ちゃんの身長、体重をマークして成長具合をチェックしてみるといいでしょう。

あくまでも平均のめやすなので、多少外れているからといって過度な心配をする必要はありませんが、下限、上限のラインから大きくそれていて気になる場合は

・健診
・予防接種

の際に医師に相談してみましょう。

【生後8か月】赤ちゃんの発達

「ずりばい」で移動することも

生後8か月頃になると、

・頭を上げたうつ伏せの姿勢
・手を前についてのおすわりの姿勢

が上手になります。

すると、そのまま両腕を身体の下で這わせて動くことができる「ずりばい」を始める赤ちゃんもいます。

「ずりばい」とは、まだ肩やおしりは持ち上がらず、いわゆる「ほふく前進」のような状態で、ずんずんと進むことができる動きです。

腕・背中・脚を使う全身運動になるので、筋肉や体幹もしっかりしてくるでしょう。

ちょっと離れたところから

・ママが名前を呼ぶ
・興味を持ったおもちゃで気を引く

などすると練習になります。

最初は同じ場所でくるくると回るだけだったり、前に進みたいのに後ろにいってしまったりして、赤ちゃん自身も

・「あれ?」と不思議になる
・「違う!」と泣く

こともありますが、上手になってくると自分の興味のある方向に向かって進むようになります。

「ずりばい」は「ハイハイ」の練習になります。

なかなか「ハイハイ」に移行しないからといって心配する必要はありません。

また、この「ずりばい」を経ずに「ハイハイ」を始める子もいますが、その子に応じた身体の発達があるので、無理をさせずに見守りましょう。

この動きをするようになると、赤ちゃんの行動範囲はあっという間に広がります。

赤ちゃんスペースだけでなく、部屋全体で危険な場所がないかよく見直しておきましょう。


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離乳食

2回食が定着してきたら、一度にあげる量や種類も少しずつ増やしてみましょう。

乳歯が生えている赤ちゃんでも歯で噛んで食べることはまだできません。

かたさは上あごと舌、歯茎で押してつぶせる程度のものを続けます。

アレルギーには十分注意しながら、

・柔らかくゆでたうどんやそうめんを細かく刻んでとろみをつけたもの
・よく火を通した肉や魚
・ヨーグルトなどの乳製品

も少しずつ試してみましょう。

卵は、卵白を除いた状態で少量から与えはじめます。

この頃の離乳食では基本的に味付けをする必要はなく、塩や砂糖といった調味料はまだ使いません

風味を出すのであれば、

・鰹や昆布からとっただし
・野菜のゆで汁であるスープ

を使用してみましょう。

・大人の食事を用意する際、味付けの前のものを赤ちゃん用に取り分ける
・毎回作る手間を省くために製氷皿などに入れて冷凍ストックを作っておく

などしても便利です。

赤ちゃんの味覚は敏感なので、少し風味づけするだけでも食が進み食べてくれる量が増えることがあります。


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離乳食

【生後8か月】赤ちゃんの授乳間隔は?

離乳食の量や種類が増えると、赤ちゃんは徐々に食事からも栄養を摂れるようになってきます。

とはいっても母乳やミルクでの栄養がまだメインとなり、授乳が必要な時期です。

母乳は赤ちゃんが飲む量を調節できるので、食後であれば欲しがる分だけ与えてよいでしょう。

ミルクは1回につき200~220ml程度を目安にしますが、離乳食でしっかり量を食べた後は飲み切らなくてもお腹が満たされていることがあります。

【生後8か月】赤ちゃんの睡眠時間は?

食べる時間、遊ぶ時間といった生活のメリハリがついてくる生後8か月の赤ちゃん。

お昼寝1~2回を合わせて、1日合計11~13時間程度が睡眠時間となっているでしょう。

お昼寝をする時間帯もある程度定まり、1回につき30分~2時間程度となることが多いです。

夜は朝までぐっすり眠ることもありますが、夜泣きもあるでしょう。

この時期は特に、生え始める歯によって口の中に違和感がある不快に感じて起きてしまうこともあるようです。

また、ママとの愛着ができてくるため、ママの姿を探して泣くということが赤ちゃんの寝ている最中にも起こります。

・優しくトントンと触れてあげる
・「ここにいるよ」と声をかけてママの存在を感じさせてあげる

などすると安心して眠りに入っていけることがあります。


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【生後8か月】赤ちゃんの睡眠時間

生後8か月の赤ちゃんとの生活リズム・スケジュール

【生後8か月】赤ちゃんとママの過ごし方は?

生後8か月の赤ちゃんとママが過ごす1日のスケジュールの一例を参考までに記しています。


7:00 起床・授乳
8:00 遊び
日光の入る明るい部屋で、身体を動かす遊びをしてみましょう
9:00 お散歩・日光浴
10:00 離乳食
11:00 授乳
12:00 睡眠
13:00 睡眠
早めに目が覚めたら、目を合わせて声をかけてあげると喜びます
14:00 離乳食
15:00 授乳
16:00 遊び
もしこの時間帯でお昼寝をする場合は長くなりすぎないようにしましょう
17:00 遊び
18:00 お風呂
スキンシップもたっぷりと
19:00 授乳・ねかしつけ

就寝後は、欲しがるようなら夜中に授乳してもよいでしょう。

離乳食はよく食べる子とあまり欲しがらない子で個人差があります。

無理にたくさん食べてもらおうとせずに、食事が楽しい時間であることを覚えてもらいましょう。

また、夜までもたずに夕方どうしても眠くなってしまった場合のお昼寝は、あまり長くなりすぎないように30分程度で起こしてあげたほうが夜の寝つきに影響が出にくいです。

夕方にぐずぐずしてしまう場合は、気候がよい時期であれば軽くお散歩するなど少し外出してみるのも気分転換になることがあります。


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【生後8か月】赤ちゃんとの生活の注意点

乳歯が生えてくるようになったら、歯のケアを始めましょう。

乳歯だからといって油断していると、永久歯に生え変わった時にも影響が出てしまうことがあります。

離乳食を食べたあとには

・お茶
・白湯

のどちらかを飲ませるようにして、なるべく口の中に食べ物が残らないようにしてあげます。

夜、寝る前の授乳が終わったら、生えてきている乳歯や歯茎を濡らした清潔なガーゼで拭いてすっきりさせてあげましょう。

幼児が使うような歯ブラシは、自分で持ちたがった時に奥に入れ過ぎてのどに当たってしまうこともあり危険です。

まずは、赤ちゃんが持っても危なくない形状の歯固めタイプのものから使用してもよいでしょう。

1.ガードがついていたり持ち手の形が工夫されていたりと、赤ちゃん向けに作られた歯ブラシを用意する
2.最後はママが仕上げをする

という習慣をこの頃から作っておくと、実際に歯ブラシを使用する時期への移行もスムーズになりやすいです。

また、添い乳などでの寝かしつけや夜中にミルクをあげることは、虫歯のことだけを考えるとなるべくしない方がベターではありますが、だからといって寝ている赤ちゃんを無理に起こして歯磨きをするほど、この時期に神経質になる必要もありません

気になるようなら前述のようにガーゼで拭きあげておく程度でよいでしょう。


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歯のケア

産後8か月のママが気を付けるべきこと

赤ちゃんの体つきがしっかりして、体重が重くなってくると、抱っこする時間が多いママにとっては肩や腰にかかる負担が増える可能性もあります。

特に、抱っこひもを長時間してお出かけをしていると、帰ってきた頃にはママの体が疲れ切っていることもあるでしょう。

そんな時は、

・肩や腰を回すなどしてよくほぐす
・シャワーで済ませずにお風呂につかって血行をよくする
・就寝中に少しでも回復できるよう、枕や寝具を見直す

など、できることを実践して疲れをためない工夫をしてみましょう。

肩こりや腰痛が悪化して慢性的なものになってしまうと、抱っこすること自体が難しくなってしまうケースもあります。

自力で回復することができないつらさが出てくるようなら、整形外科や整体に通うことも検討しましょう。

また、生活するのに必要な食品や日用品の買い出しについても、方法を見直してみてもよいかもしれません。

住んでいる地域や交通手段、家族の協力状況などによって、各家庭でどのような買い出し方法が負担少なく済むのかそれぞれ違うでしょう。

ママの体調や気分によっても、

・スーパーやモールでお買い物をする方が気分転換になり楽しめる場合
・ネットスーパーや宅配を利用する方が効率的に生活できる場合

など、さまざまなパターンが考えられます。

ベビーカーをつかって身体への負担を減らすなどママにとってちょうどいい方法を組み合わせて、少しでも負担を減らしましょう。

まとめ

赤ちゃんとの生活は楽しさと大変さが同じくらいあります。

月齢ごとに違う困りごともあり、ママにとっては「早く成長してほしいな」と思う日もあるかもしれません。

確かに、赤ちゃんが日々大きくなり、できることが増えていくのはとても喜ばしいことです。

しかし、赤ちゃんとのこれまでの時間を振り返ると、

・ねんねばかりで小さかった頃
・寝返りの練習を一生懸命がんばっていた頃

がずっと前のことのように感じられるでしょう。

小さい頃は、今とは全く別のことで困ったり不安になったりしていたのではないでしょうか。

今まさに抱えているお悩みも、数か月後にはいつの間にか忘れて、別のことが気になっているかもしれません。

ちょっとずつ肩の力を抜きながら、いつか戻りたいと思うことがあっても戻れない「今」という時間を楽しみましょう。



著者:川原 恵

保育士、幼稚園教諭2種免許
フラワーアレンジメントディプロマ取得

同志社大学卒業後、某大学附属校で7年間勤務。
幼稚園教諭として勤務経験(担任経験)あり。
フルタイム勤務をしながら通信制大学において資格を取得。
子どもと一緒に楽しむことが好きな、三児の母。育児中の経験を活かしフリーライターとして活動しています。